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SU第9回大会で勝利和解を報告する福井さん |
特別養護老人ホーム「菜々の郷」でケアマネジャーとして働いていた福井妙子さんが、残業代未払いとパワハラで退職に追い込まれた問題で、さいたま地裁に損害賠償を求めて訴えていた裁判が、8月20日、和解金80万円を施設側が支払うことで勝利和解しました。
福井さんがパワハラや低賃金を自分だけの問題とせず、勇気を持って「裁判を通じ、施設の労働条件や、利用者の介護の改善をしたい」という崇高で切なる願いから提訴したのが、この裁判でした。本人の頑張りとみなさんの励ましで勝利和解にこぎつけました。
和解金額は、未払い残業代+αで、パワハラ慰謝料的な内容も認めています。しかも「今後は法令を遵守し、タイムカードで時間管理をする。深夜勤務の60分休憩を確保する」などの協定をさせたことは、この種の裁判ではあまり前例のない快挙となりました。
これは、施設の当たり前の労働条件確保と利用者の介護改善をめざす今後の闘いにとって大きな財産となり、大いに生かせる武器を手に入れたことになりました。
(早川道弘書記次長・支援する会会長)
「みなさんの支えで頑張れた!」 提訴してから1年8ヵ月という長い闘いでしたが、みなさまの温かいご支援ご協力を得て、おかげさまで無事に和解することができました。
“劣悪な職場環境では入所者様に良い介護はできない”という正義感に駆られ、私自身もパワハラの後遺症から抜け出せないまま、勢いだけで裁判の道を選びました。
この間、数々の集会に参加させていただき署名のお願いをしたり、SUの仲間が懸命に署名活動に取り組んでくださいました。みなさんの支えがなかったら、ここまで頑張れませんでした。今後は、私の経験を生かし、少しでもみなさまのお役に立てるように恩返しをしたいと思っております。長い間のご支援に心より感謝申し上げます。
(福井妙子)
SUの仲間が頑張って闘っている裁判に傍聴支援をお願いします。
<椿本チエーン裁判> 派遣先・椿本チエーンへの直接雇用を求めて闘っている堀マリオトシオさんの裁判は7月30日、さいたま地裁105法廷で開かれ、堀さんが地位確認とともに損害賠償請求を出すことになりました。次回は10月8日(金)午後1時10分から、さいたま地裁105法廷で開かれます。この裁判には多くの仲間のみなさんの支援傍聴をお願いします。
<コニカミノルタ裁判> 派遣先・コニカミノルタテクノプロダクトへの直接雇用を求めて闘っている4人の裁判が8月5日(木)、さいたま地裁川越支部で開かれ、被告から書面が提出され、次回までに認否や反論をすることになりました。次回期日に関しては、被告側の日程が合わずに、弁論準備となりました(10月15日午後4時から)。この日も、JMIU西部地域支部、通信労組、年金者組合の仲間とともに、SU組合員では坂戸のIさんが傍聴支援にかけつけてくれました。
<米のイイヅカ裁判> SU第9回大会で新しく執行委員になった新井徳子さんらが訴えている裁判は、9月10日に2回目の書面準備が行われました。詳報は次号でお知らせします。この事件は、新井さんたちが勤めていた米屋で現金がなくなったなどとして、米屋が新井さんたちを犯人扱いし、解雇した上、警察に告訴したことに対して、名誉回復と謝罪などを求めているものです。支援をお願いします。